楽園の妖精(フェアリー)はただ一人の歌で舞う
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序章 「椿のみる夢」 『黒い夜に舞う雪の中にいると、どこかほかの、ここじゃないところに吸い込まれちゃいそうだよね。自分がどんどん消えていく感じがする』 なにか遠くで。 『誘われている気がするの。目を閉じてるのか開けているのか、わからなくなって』 声がする……。 『怖い気もするけど、きっと綺麗なところ。真っ白な真っ白な』 なに? だれ? ――『ねぇ、ひろくん』――
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