イニシャルはAS

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 今までした恋が阿呆らしくなる、つまり今まで好きになった女がクソに思える程のいい女と出会えられたなら得意がって恋遍歴や恋バナを語る気にはなれなくなるだろう。それにどんな恋愛小説を読んだりしても、どうせ大したモデルじゃないんだろうとヒロインを馬鹿にするようになるだろう。とasを思う度に思う。尤も憚りながら小生みたいに美意識が高く見る目があればの話だが、事実、asはヒロイン役に余り恵まれなかったし、asが適役であろうヒロイン役に他の女優を抜擢した映画が大ヒットしたりしていた、と小生に言わせればそんなような訳だからasは不遇と言わなければならない。だってそうだろう。スタイルもプロポーションも抜群に良くてバストが大きくて整ってて顔も整った、あんないい女って他にいないし、演技派と呼ばれる程に演技力もあった、にも拘わらずナンバーワンはおろかメジャーとも言えない女優で終わってしまったのだから。ま、所詮、この世は何によらず不条理だ。と諦観せざるを得ない、と言うのはasを好きになったのは50代になってからでインターネットで彼女のことを色々調べられたからだが、インターネットを始めたのは30才になってからだから、その頃にasを好きになっていたならasには足元にも及ばないもののいい女をものに出来る男になれるよう努力したに違いないのに何でasのことを直ぐに調べなかったのかと後悔する次第。何せ努力するどころかネガティブにネガティブに生きて来て、その間に底辺男に相応しい碌でもない女にアタックしたりされたりしながら何にも実らず仕舞いで、その挙げ句45でプー太郎になってからは小説を書くようになったが、一向に日の目を見なくてどうしようもないまま50をすぎて今に至る訳だから。嗚呼、遅きに失した。お陰で到底手に入らないものに憧れる自分の情けなさ、惨めさを痛感する毎日。その代わり、どんなカップルを見ても羨ましく思わなくなったばかりか、あんなのと一緒になる位なら独りの方が全然いいと思うようになった。そういう利点はある。実際、どんな女もどんな美女もasに比べれば、クソにしか思えない。と言って良い位だ。それ位、小生にとってasは一途にさせる魅力に富み、美女の中でも白眉な存在なのだ。と小生独りが力説しても納得する審美眼を持った男がどれだけいるかと思うと、心細い限りだが、しかし、小生は確信を以て高らかに歌おう。asこそが絶世の美女だと!asこそが人類史上最高の美女だと!
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