飛翔

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 翔太は保健室のベッドに座って手の傷の手当てを受けていた。 「翔太君、今回はちょっとやりすぎたわねぇ。手のタコから血が出てるわ」 「先生、ちょっとよろいしいでしょうか?」  男の声がカーテン越しに声をかけた。  保険の先生がカーテンを開けると目つきの鋭い中年の男が手帳を出した。  先生を廊下に促し、何事か低い声で話し始めた。 「そうですか...施設を出て...院に移るのですか...」  先生の声は良く聞こえない。
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