復帰、そして…

12/13
前へ
/119ページ
次へ
黙ったまま、じっと私を見つめるキョーヤさん。 そして、少し時間が経ち、呆れたような顔をして。 「お前、ヤクザ相手に言い逃げなんて、いい度胸してんじゃねぇか」 「え、」 「なぁ、ハナ」 「はい?」 「俺の女になる?」 待って、話の流れについていけてない。 ”俺の女”とは?どんな女? 全く分からない私は、キョーヤさんを、ポカンと見上げていた。 「帰らせねぇよ? 地元なんかに」 「え?」 「嫁になる前提しか、受付けてねぇんだよ」 ヨメ…?キョーヤさんは、一体なんの話をしてるんだろう。 「ヤクザの嫁はイヤか?」 「え、待っ」 「俺の女になるってのは、色々イヤな思いすんのが、付きもんだ。どうする?」
/119ページ

最初のコメントを投稿しよう!

34人が本棚に入れています
本棚に追加