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黙ったまま、じっと私を見つめるキョーヤさん。
そして、少し時間が経ち、呆れたような顔をして。
「お前、ヤクザ相手に言い逃げなんて、いい度胸してんじゃねぇか」
「え、」
「なぁ、ハナ」
「はい?」
「俺の女になる?」
待って、話の流れについていけてない。
”俺の女”とは?どんな女?
全く分からない私は、キョーヤさんを、ポカンと見上げていた。
「帰らせねぇよ? 地元なんかに」
「え?」
「嫁になる前提しか、受付けてねぇんだよ」
ヨメ…?キョーヤさんは、一体なんの話をしてるんだろう。
「ヤクザの嫁はイヤか?」
「え、待っ」
「俺の女になるってのは、色々イヤな思いすんのが、付きもんだ。どうする?」
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