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私とシンタローは、いわゆる幼馴染。
私達は小さな漁師町で産まれ育った。
同年代の人は、本当に数える程度。
私達が卒業すれば廃校になる学校。
そんな町で私とシンタローは恋をして、中学2年の時にどちらからってワケもなく付き合い始めた。
町では、みんなが知っていて。だから高校を卒業してシンタローが東京の大学へ行く事が決まった時は誰からの反対もなく、一緒に上京した。
「金がもったいない」そんな、お互いの両親の言葉で難なくシンタローとの同棲生活をゲット。
私はコンビニと居酒屋のバイト、シンタローは大学。
都会での生活は、毎日が新鮮で楽しくて充実していた。
人だって、こんなに沢山どこから湧いてくるの?って驚いたし、店だって数歩あるけば違う店に着くし夜中でも買い物できる、何もかもが驚きの連続だった。
シンタローも大学で出来た友達の話や、大学に通ってる人達のファッションがお洒落で驚いた、なんて話をしていた。
そんなシンタローも、大学2年くらいになると元々が東京人だったようにお洒落になり、地元と比べるような話をしなくなった。
だから私もシンタローに合わせて、地元の話は極力しないようにした。
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