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「美味しい」自然に出てしまうほど、本当に絶品で、私の言葉をサナさんは嬉しそうに聞いていた。
「あの、遅くなってしまったんですが、ご出産おめでとうございます」
ケガをする前に買っておいた、出産祝いの品をサナさんに渡すと。
「ご丁寧に、ありがとう。気を使わせちゃったね」
「いえ、私こそ誕生日プレゼントまでいただいちゃって」
「わっ、可愛いー!ハナちゃんってセンスいいのね。早く、これ履かせて公園デビューさせたいな」
「すぐ使えない物で、すみません」
「え?いいのよ。今使う物なんて、すぐ汚れちゃうんだから。上の子達のお下がりで十分。」
サナさんが、そう言った時チャイムが鳴り、私とサナさんは顔を見合わせた。
「誰だろうね?私が出て平気?」
「ナギサさん、ですかね?」
「んー、ナギじゃないはずだけど」
私も立ち上がったけれど、サナさんに止められ、その場に留まった。
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