0人が本棚に入れています
本棚に追加
「10年後には、我々魔族は、人間たちと全面戦争を挑む」
「ハッッッ!大大魔王様!!!」
「人間も、科学だ魔法だと成長しているがそれは我も同じ。10年、我は、この力が絶頂を迎えるだろう」
オオオ……
「世界最強の大大魔王様がさらに力を……」
「魔族と人間の具合は6対4といったところだ。それではまだ足りぬ。大切なお前たちを大勢失うのは、我とて辛いのだ」
「うっ……なんと慈悲深い……」
「友人がいないのは、困るのだ。誰も遊んでくれないのはな」
「絶対に我々は勝ちます!生きて!貴方に仕えていきます!」
「フルバリア様ー!侵入者です!」
「侵入者!?なぜそれを許した!?誰だそれは!?」
「に、人間です!たった1人でここを目指してます!」
「なんだとー!?」
「大大魔王の城に1人でだと!?犠牲はどれほどだ!?」
「誰も攻撃は受けていません!城を破壊しながらここを目指しています!」
「ふざけるな!そんな報告よりさっさと処分しろ!」
「とてもじゃないがアイツは速すぎます!壁を破壊しながらここを……」
ドォォン!!!
「おー、ここが1番いい部屋だな。お前が大大魔王か?」
「なっ!?」
「なんだ貴様は……何故ここに」
「俺さ、ラスボスだけでレベル上げしてる者だ。だから、あんたを殺す」
なにぃーーー!!!?
「ラスボスとは……大大魔王様のことを言っているのか!?なんなんだ貴様!」
「……君は……我と交えたいのか……我を倒し世界平和か?」
「はぁぁ?レベル上げに来ただけだっつの。ラスボスだけで経験値稼いでんの」
「なんだお前ー!?」
「タイマン……ということか」
「タイマン張るだろ?雑魚の経験値いらねー」
「いきなりやって来て、我を殺しますと……ここまで非常識な人間は初めてだ」
「魔族の王が道徳語るのか?拒否権はねーよ。逃げないよなあ?殺るぞこら」
「フハハハハハハハ!!!面白過ぎる!しかも貴様鉄の剣ではないかそれは!」
「鉄の剣は安いからちょっとバイトすれば買えるんだよ」
「そんな理由なのー!?」
「大大魔王なら覚悟あんだろ?ガタガタ騒がねーだろ?さ、やるぞ」
「我は……フルバリア・ガーマリン。その名の通り絶対防御のバリアの中なのだ。城を壊せてもこのバリアは無理であろう」
パンッ!
「なにぃーーー!!!?」
「風船かシャボン玉だなあ」
「馬鹿なーーー!!!あり得ないーーー!!!」
「……意味が……分からんが……防御は意味無しか……少し場所を変えよう。どうせなら全力の我と戦いたいだろう?」
「もちろんもちろん。変身しても進化しても覚醒でも待つぞこっちは」
「なんだ……この人間は……」
「お前たちは……だれも加勢するなよ。勝負だ人間。では戦いにふさわしい場所に移ろう」
「ありがとね」
「……ここでなら、外には影響無い」
「変身は?」
「では、最初から全力だ!ウァァァ!!!」
「あの姿は!」
「大大魔王様ですら成るのが初めての……本気の姿!!!」
「ウオオオオオ!!!」
「お願いします」
グギァアア!!!
「え?痛いの?」
「痛みは!生きる喜びだろ!」
「俺はやだー」
「オオオおお!!!!」
……
「……もう……勝てないな……」
「んー中の中かなー」
「最後に……死ぬ前に話しをしよう……」
「いいよ」
「違う世界から来たのだな……」
「そうそう。色んなラスボスでレベル上げねー」
「レベルは……いくつなんだ……」
「そんな数値あるわけないだろー。経験よ経験」
「けい……けん……」
「経験の質に拘ってんのよ俺は」
「……我と戦うのと……バイト……どっちが大変か……?」
「バイトのが大変だねー。バイト以下の大大魔王ねあんた」
井の中の蛙、井の中の蛙
「井の中の蛙……大海を知らず!ガーッハッハッハ!ぐぁは!!!」
「笑えて死ねたんだからいい人生だったんじゃない?」
「……まだ……まだ我々がぁ!!!」
「人の話し聞いてなかった?ラスボスだけでレベル上げしたいんだよ」
カランッ!
「……!!」
「じゃっあねー」
「……剣を……捨てていった……本当にただの鉄の剣だ………フッ……あいつなら、手刀のが強いだろうに……」
「……どうするんだ……俺たち魔族はこれからどう生きていく……」
「トップに、立つようならアイツが殺しに来るぞ……もうこれからは人間たちと和平を結んで生きていくしか……ないな……」
「……ヴァァァ……」
「いいね、言葉も通じない系。こういうのを求めてたんだよ。俺の名前、ハルク・ルデキアなんでよろしくな。超邪神。いくぞー」
END
最初のコメントを投稿しよう!