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ワタシは、カラオケボックスが歌を歌う場所という認識がなかった。
初めてのカラオケボックス。
初めてのキス。
初めてのキス以上。
初めての興奮による鼻血。
初めての恋。
初めての告白。
初めての彼氏。
ワタシにとっては『初めて』の象徴。
それが〝カラオケボックス〟だ。
まずは、その『初めて』だらけの日について語っていこう。
その日のワタシは、かなりヤサグレていた。
発端は『両親との仲互い』だった。
高校進学についてで、揉めていた。
親は進学校に進めというけど、ワタシは大学とか学歴に興味がなかった。
将来なんかより、仲のいい友達と一緒の高校に行きたかった。
いくら訴えかけても、2人の態度は変わらなかった。
両親は二人とも公務員で、公務員か士業(弁護士とか税理士とか、最後に『士』がつく専門家)しか認めないような人達だ。
そんな未来はなんだか暗い気がして、当時のワタシは猛反発した。
でも、なりたい職業なんてなかった。
しかも、将来の夢なんてなかった。
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