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そして藤並は「お前たちはゴミをまとめてくれ。オレは電話してくる。業者を呼ぶ」と言い残し、廊下を通って部屋を出ていった。
有井と松阪は、部屋のゴミ袋をまず部屋の外に出すことにした。
そしてゴミ袋を探し出して、必要ならゴミをその中に入れて外に出すことにした。
特にキッチンでは、シンクの角の三角コーナーの生ゴミが処理されずにそのまま残されていた。当然、白い小さなウジ虫が何匹もその中で生を受けて暮らしていた。
これらも含めて、ゴミをまとめなければならなかった。大学に入学してまだ半年の実家暮らしの有井にとって、そのミッションは想像を絶する難関のように思われた。
(続く)
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