(二)

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 藤並が受話器を取り、何言か言葉を交わすと、入口のドアが開いた。  有井たちが中に入る。 「鍵借りてくるから、準備頼むわ」  藤並がそう言うと、近くの管理人室のカウンターへ向かった。  松阪は、エントランスの奥のエレベーターの前まで進んで行った。  有井は藤並に後ろについて、管理人室のところにきた。  すぐに管理人がカウンターのところにゆっくり現れた。そこで藤並は引越業者であることを告げた。 「1102号室?」 「はい。高茶屋さんのご依頼で参りました」 (続く)
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