帰らない

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帰らない

 朝を迎える。 「あれ? 雄二郎はまだ帰ってないの?」 「そうね、朝帰りみたい。よっぽど楽しかったんでしょう」  部屋から出てきた明美に文子はコーヒーを差し出した。 「ブラックでいいわよね?」 「うん」  首を縦に振り明美はコーヒーを啜った。 「しかし、いくらなんでも連絡ぐらいよこせばいいのに」    しかし、雄二郎はその日から帰ることがなかった。
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