「     」 下巻

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彼は、夏樹、と名乗った。 「私は夏樹」と。 最初は、なれなれしい。嫌いなタイプだと思った。 ぐいぐい来るし、底抜けに明るいし。 いつも、僕をいじめていた彼女たちみたいで。 僕は、あそこに間は、テンプレじゃなくなってた。 いつだって、いじめられたり、根暗で、身だしなみだって、動作だって。それこそ、いじめられっ子のテンプレ。 そういって、昔話を彼の墓に向かって、語り掛ける。 「君が生きていたら、何を成していたんだろうね。」
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