SIDE✖SIDE「対話」

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「何なの‥何が起きているの!」 女は、突然、眼の前で起こった変化に、思考がついていかずに、半狂乱になりかけていた。 (何を取り乱しているんですか?) 声は、不思議そうに、女に問いかける。 「何が目的なの!」 女は、姿の見えない声に、怒声を浴びせる。 (困った人ですね。私は、だだ、あなたの話を聞きたいだけですよ。) 声は、女をなだめる様に‥しかし、冷徹さは失わずに、女に話かける。 「私の、何が聞きたいの?知らない女性を知りたがるなんて、相当な変態ね!」 声の言い方が、癇に障ったのか、女は怒りを隠す事なく、声に罵声を浴びせる。 (変態ですか‥家庭を持ちながら、死んだ人間に酔っているあなたの方が、余程、特異な人間だと思いますがね‥) 声は、背ずじが凍りそうなほどに、冷徹な声で、女の本心をえぐる様な発言をした。
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