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それから、幸也は僕にさっそく告白の準備としてあれこれ聞かれた。
僕だったらどうするかって、どんな感じだったら嬉しいと思うか。
参考にしたいからと、嬉しそうにどんどん聞いてくる。
「えっと……そう、だなぁ……」
僕も彼の問いになんとか答える。
でも、きっと声が震えてる。
別に、僕は恋愛経験が多いわけじゃない。
むしろ、物心ついたときからこの幼馴染のことが好きだった。
だから、同じ高校にも入ったし、生徒会にも入っていっぱい話せるように接点増やしたのに……!
「服とか、どんな服だったらかっこいいと思う?」
「僕だったら……その……」
結局、幸也は相手について何も教えてくれなかった。
恥ずかしいからだって。
相手が誰かもわからない。
いつ告白するかもわからない。
でも、こんなかっこよくて人気者の幸也だ。
だれに告白したって絶対に成功するに決まってる。
だから、余計にどうして僕にこんなにも相談してくるのかわからなかった。
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