揺れる心の叫び

4/8

2人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
それから、幸也は僕にさっそく告白の準備としてあれこれ聞かれた。 僕だったらどうするかって、どんな感じだったら嬉しいと思うか。 参考にしたいからと、嬉しそうにどんどん聞いてくる。 「えっと……そう、だなぁ……」 僕も彼の問いになんとか答える。 でも、きっと声が震えてる。 別に、僕は恋愛経験が多いわけじゃない。 むしろ、物心ついたときからこの幼馴染のことが好きだった。 だから、同じ高校にも入ったし、生徒会にも入っていっぱい話せるように接点増やしたのに……! 「服とか、どんな服だったらかっこいいと思う?」 「僕だったら……その……」 結局、幸也は相手について何も教えてくれなかった。 恥ずかしいからだって。 相手が誰かもわからない。 いつ告白するかもわからない。 でも、こんなかっこよくて人気者の幸也だ。 だれに告白したって絶対に成功するに決まってる。 だから、余計にどうして僕にこんなにも相談してくるのかわからなかった。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加