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そして、そんな手伝いを続けているある日、僕はついに限界を迎えた。
「もう……もういやだ!!」
生徒会室の、いつも座っている机をバンっと叩く。
それから叫びながら立ち上がった。
勢い余ってオフィスチェアが一回転する。
今日も変わらず僕にあれこれ質問していた幸也は突然の態度に心底驚いたようだ。
目を見開いて僕を見つめていた。
だから僕も見つめ返す。
瞳には、ずっとずっと我慢してきた涙が溜まってしまっていた。
それを相手は認識したから、息を飲む音が聞こえた。
僕はもう自分の顔なんて気にしていられなかった。
黙った幸也に向かって熱く語り始める。
「幸也、ずっと言いたかったんだ。
君のことが好きだ。
君の笑顔、君の真剣な眼差し、全部好きだ」
「ゆう、と……」
「ずっとずっと君の側にいたのは僕だったんだよ?
なのになんで突然……っ」
「……」
「僕と一緒にいてくれないか?お願いだから……!」
幸也は驚きつつも、悠斗の言葉をじっと聞いていた。
僕は、涙がついに零れ落ち、机に落ちては音もなく跳ねる。
そんな中、彼は静かに口を開いた。
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