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「………………………………………………………………はぁ…」
それから、どのくらい泣いていただろうか。
少なくとも15分はこうしていたと思う。
それでも人間はよくできているもので、ある程度涙を流したら少し冷静になってきた。
背もたれに寄り掛かりながらぼーっと天井を見上げる。
「幸也……」
結局僕にはどうしようもできないんだ。
苦しい思いを抱えつつも、彼の決断を受け入れる覚悟を決めないといけないんだ……。
「それが、今の僕にできることだ……」
結局、告白の手伝いはそれっきりになってしまった。
それでも、僕は幸也の幸せを願いながら、彼の笑顔を守ることを決意する。
ただ、ふとした瞬間にどうしてもこう思ってしまうんだ。
「僕は……僕は馬鹿だ…………」
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