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プロローグ
「神守村」、その村は、人口が400人にも満たない小さな村。
呼び方は(かみもりむら)。
数百年も前に、この村に生まれた子が、たった一人で村を守った事から、この村には、「神の意思を守る子供」が生まれるとして、そう言い伝えられてきた。
この村には、小さな駐在所に警察官が一人在住している。
消防に関しては、村の青年団が火災の時には、消防隊の役割を担い、消火.人命活動にあたっている。
ただ、何もない、そこには人がいるだけの、平和な村であった。
ある夜の事‥
村の自警団が、いつもより1時間ほど遅れて、見回りをしていた時の話である。
いつものように、何の問題もなく、村の中央に位置する「神守神社」の見回りをした際に、明らかに、村人ではない不審人物を目撃したと、村の役場に報告が上がった。
その翌日、翌々日‥その報告が、役場に報告されている。
誰一人として、声をかける事はしなかった。
何故なら、(ヤバい)危険を感じていたから‥
その男の容姿は、全身が黒で統一された服装で、身長は190cm、痩せ型で、髪は、肩よりも下に伸びるほどの長髪、背中には、竹刀らしき物を背負っていたと、証言されている。
しかし、その証言は、何も問題にはされていなかった。「今」は、何も問題を起こしていないのだから。
やがて、この村は戦慄する事になる。
村の習わし、言い伝え、この黒の男‥そして、「神守の意思を守る子」。
全ての歯車が、ゆっくりと動き出す。
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