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「まだ俺のことを思い出さないのはわかる。でも同級生だったって理解はしてくれたんだろ? だったらこういうプライベートの時には、副社長はやめてくれない? 仲良かったんだよ、俺たち結構。村上、って呼んでた、俺のこと」
「さすがにそれは……」
「頼むって」
「じゃあ、村上さんで」
「せめて村上くんにして」
「あの……。で、こんな時間まで付き合ってもらうの、申し訳ないから、もう帰っても……大丈夫、だよ? 実家近いならそこに泊まれるでしょ?」
「月城は?」
「わたしは、まだ自分の部屋とか調べたい」
「でも、ここじゃ寝れないだろ? 布団なんて十二年使ってないんだぞ? めっちゃ虫いそうじゃん。」
「……虫?」
「そう。ダニとか。あと部屋に絶対にいるのがGのつくやつな」
「…………」
「そんじゃあ、あと頑張れよ」
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