305人が本棚に入れています
本棚に追加
/254ページ
そこに小学校のクラスメイトという情報が追加された。今はクラスメイトだったと信じられるのだ。
村上くんはわたしをベッドに座らせると、通勤用のリュックから、コンビニのおにぎりやパンをいくつも取り出し始めた。
コーヒーもあるし、なぜかワンカップの日本酒まであった。
「俺もちょっと疲れたわ。ここにあぐらかいていい?」
ベッドの上を指差す。
「いいよ」
わたしもくたびれすぎて壁にもたれかかりたくなり、ベッドに乗った。
ぺたんこ座りをして背を壁に預ける。
村上くんはわたしの正面であぐらをかき、二人の間にさっきリュックから出した食料と飲み物を並べた。
「食おう。少しは体力が戻るよ」
「ありがとう」
わたしは一番初めにワンカップの日本酒に手を出した。
その手首を村上くんに掴まれる。
「ま、待て! 飲んでいいから、まずパンかおにぎり、二個は食べよう」
最初のコメントを投稿しよう!