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「そう。しかもぜんっぜん起きなかったの! だからもう俺の家に連れて来るしかなかったんだよ。実家が近いから車取ってきて、俺んちに帰ってきた」
「そ、そうか。ごご……ご迷惑おかけしました」
「それはいいんだよ。月城、めちゃくちゃな一日で、精神的にも肉体的にも疲労が限界なのはよくわかるから」
いや……。それは村上くんも同じだと思う。
「でもな。悪いけど俺も寝てなくて結構限界。この後すぐ月城のことを家まで送るのは事故りそうで怖いから、一回寝てもいいか?」
「そ! それはもちろんでございます! あ、ていうか、送ってもらわなくても大丈夫だから」
「酒が抜けてなくて危ないし、俺もまだまだ聞きたいことがあんの」
聞きたいこと……。そりゃそうだよな。
村上くんの家は、こじんまりしたモダンなマンションの一室のようだ。
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