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月城は手の甲に怪我をしているし、チゲ鍋を作ってくれたから、片付けは俺がやった。
片付けといっても洗い物は食洗機で、土鍋を洗っただけだ。
その後、自分の車で月城をひとり暮らしのマンションまで送り届けた。
一応、オートロックのついたワンルームマンションだが、決して贅沢な物件ではなかった。
今は妹の二葉ちゃんが入院中だけど、ワンルームで二人は息が詰まることもあっただろう。
きっとそれでも月城は叔父さんの家を出たかったに違いない。
話を聞いていても、そこここに〝育ててもらった、莫大な金を使わせた〟という負い目を感じ、とても羽を伸ばせる環境だったとは思えない。
二葉ちゃんのうつ病ってどんな感じなんだろうな。
月城は、苦難が、その後の苦労が多すぎる。
ひとりで背負い込んできた巨大な荷物を、俺が軽くしたい。代わりに背負いたい。
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