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そこから使えるコード、プログラミング言語の話題に飛んだら、それはかなりニッチだろう、ってところまでをほぼ網羅している。
この人すごいかも!
ハッと気づき、月城が一番気にかけているだろうものを、テーブルの上に出した。名刺の箱だ。
「ごめんなさい。話に夢中になっちゃって。最初に渡すべきものでした。ジャケットに入れたままにしようかとも思ったんだけど、一度は取り出しちゃったから」
「いえ。ありがとうございます。でも、会社……そうなんですね。じゃ、はい、村上さんにも一枚。でも来週受ける予定の会社に受かったら、副業の時間は無くなるかもしれないですけど」
月城は今返却した小箱の中から、蔓草の名刺を一枚、俺に差し出した。
「すみません。俺は今日、名刺持ってきてなくて」
ばかばかばか! なんで俺は名刺を持ってこなかったんだ!
「そりゃそうですよ」
月城がさらに砕けた笑顔を見せる。
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