1364人が本棚に入れています
本棚に追加
「そうだな。全部終わったら一緒に暮らそう。二葉ちゃんも呼んで。アメリカでのプログラムがいくらかかるのかわかんないけど、Canalsはもっとでかくするよ。俺、稼ぐから」
「うん。わたしも健司が大事にしてるものは一緒に大事にするよ。夕凪ちゃんとももっと仲良くなりたい。Canalsのためにいっぱい力を尽くす」
「そうだな。でも一颯が犠牲になるような守り方は、俺絶対に許さないからな」
「ありがと。じゃあさ、もう特別に、とっておきの秘密、教えちゃおっかなー」
「え?」
「日記に書いてあって思い出したんだけど、健司が行くってわかってたから、わたし、K大を目指してた……らしい」
「え! 感激すぎるんだけど」
「うん。あとさ……」
「何?」
「やっぱ、これはいいや」
「なんだよ」
「健司の方がずっとイケメンだと思うなっ!」
一颯は、くるっと俺に背を向けた。
「マジか!」
ようやくいくぶん心が軽くなる。
最初のコメントを投稿しよう!