◇◇村上健司◇◇ 悔恨

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「そうだな。全部終わったら一緒に暮らそう。二葉ちゃんも呼んで。アメリカでのプログラムがいくらかかるのかわかんないけど、Canalsはもっとでかくするよ。俺、稼ぐから」 「うん。わたしも健司が大事にしてるものは一緒に大事にするよ。夕凪ちゃんとももっと仲良くなりたい。Canalsのためにいっぱい力を尽くす」 「そうだな。でも一颯が犠牲になるような守り方は、俺絶対に許さないからな」 「ありがと。じゃあさ、もう特別に、とっておきの秘密、教えちゃおっかなー」 「え?」 「日記に書いてあって思い出したんだけど、健司が行くってわかってたから、わたし、K大を目指してた……らしい」 「え! 感激すぎるんだけど」 「うん。あとさ……」 「何?」 「やっぱ、これはいいや」 「なんだよ」 「健司の方がずっとイケメンだと思うなっ!」  一颯は、くるっと俺に背を向けた。 「マジか!」  ようやくいくぶん心が軽くなる。
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