◇◇村上健司◇◇ 邂逅2◇

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「そうそう、二人とも来週のボーリング大会、出席でいいんだよね? 歓迎される側も強制じゃないから」 「大丈夫です。楽しみにしてます」  赤堀さんが即答する。 「月城さん?」 「あ……はい。もちろん出席します。わたしも楽しみにしてます。歓迎会、ありがとうございます」 一呼吸遅れて月城が答えた。 「景品でるから楽しみにしててね」  俺は二人に笑いかけると、ガラス張りの副社長室に向かった。  デジタル統括本部のアプリ・広告セクター全体で、月城と赤堀さんの歓迎ボーリング大会をする。 もう一人は枝川がトップを務めている情報セクターに配属になったから、そっちで歓迎会をするはずだ。 Canalsは創業当時、みんなが大学三年の二十歳、二十一歳だった。 あれから六年たち、キャリア採用で三十代も増えてきたとはいえ、まだまだ二十代後半がボリュームゾーンで、イベントごとになると学生気分で楽しんでくれていると思う。
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