◇◇村上健司◇◇ 邂逅2◇

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そこでもチャチャが入る。  若松はちゃんとゲームが盛り上がる景品の配分も考えてくれている。 将来有望だ。営業にいっても使えそうだが、今は浅見さん同様、俺の右腕だ。キャリア採用の二十六歳、同い年の頼れるやつだ。 同テーブルを使う隣のチームに月城がいた。月城と、一年目の女の子、松井さん、三十を超えてキャリア採用で取った芹沼とSNS広告長の麦田のチームだった。 芹沼は悪い男ではないが直情型で、思ったことをすぐ口にだす。俺は月城と、一年目女子の松井さんがかすかに心配になった。 それぞれにゲームが始まる。 超久しぶりのボーリングにわくわくする。俺のチームの三人が投げ終わり、最後にボールを持ってアプローチまで出ていく。 そこで、かなりの大きさの舌打ちが聞こえ、反射で振り向いた。芹沼が松井さんをはっきりわかるほどに睨んでいる。 どうしたんだ? と思いながらも今はこの一投に集中する。 ラッキーなことにストライクだった。二投目がなく、そのままハイタッチの形をとってくれている仲間の元に戻って、順番に手のひらを合わせる。
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