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吐き気が込み上げてきて、わたしは両手で口を押さえた。
ぐらついて右肩が長テーブルの淵に激突し、痛みを感じる。
次に頭がそこについたかどうかというところで、今度は身体が横に倒れていくのを感じる。
「月城さん?」
スクリーンの前でわたしの変化に気づいたらしい村上健司の呟きが、なぜか耳に入ってきた。
わたしは、気を失うのだろうか。気を失えば、みんなの前で嘔吐するなんて迷惑で恥ずかしいことにならなくて済む……とどこか冷静な自分が考えている。
「月城っ!」
叫んだのはおそらく村上健司だ。わたしは床の冷たさを感じた。
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