306人が本棚に入れています
本棚に追加
/259ページ
ミケとチャピにおやつをあげ、俺は風呂に向かう。
こんな時間におやつをあげるのが正解かどうかはわからないが、こいつらのQOLを考えての事だ。
追加でミケとチャピにおやつをあげたい俺のQOLも関係している事は否めない。
平日一緒にいる時間が少なすぎて……。
その後、サブスクで頼んでいる健康志向の野菜多め宅配食をレンチンして食べる。
独身生活は気楽だし、まったく嫌いじゃないけど、ここ二年彼女なしですっかり手料理の味からは遠のいている。
宅配食もそれなりにメニュー豊富なところを選んでいるとはいえ、飽きるし皿に移し替えずに食べるもんだから、ふとした時に侘しさを感じる。
たまに実家に帰ると、飯がめちゃくちゃ美味く感じる。外食なんかよりよっぽど美味い。
ナツは毎日こういう飯を食べているわけね、と料理好きの彼女と結婚した親友を恨めしく思うこともある。
だいたい忙しすぎて女の子と恋愛に発展する機会が著しく減ったんだよ、学生時代と違って。
そんな事を考えながら食べた宅配食のパッケージをゆすいで捨て、その後はベッドに直行だ。
ミケとチャピもついてきて、横になった俺の頭の両隣に陣取る。気が済むとミケとチャピは自分の猫用ベッドに戻るのが常だ。
最初のコメントを投稿しよう!