18人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
その音に、手伝いに来ていたご両親と若夫婦も家の中から飛び出して来た。
僕はあまりのショックに言葉が出ないでいると、社員さんが
「申し訳ありません!」と大きな声で頭を下げていて、僕はその横で土下座のような格好になってへたり込んでしまった。
「すみません…」そう言うのが精一杯だった。
ご両親が近くにいらして、家具を見てからこう、おっしゃった。
「幸いガラスは割れませんでしたし、脚に少しキズがついたくらいですから大丈夫ですよ。頭を上げてください。今、冷たいものを持って来ますから少し休憩して、ね」
冷たいお茶のペットボトルを僕にもくださったのだけれど到底、飲めるものではなかった。
申し訳なさ過ぎて、そして、自分が不甲斐なさ過ぎて涙が流れてどうしようもなかった。
最初のコメントを投稿しよう!