3人が本棚に入れています
本棚に追加
「紅に染まった錆びた釘を抱きしめて泣いた週末のドラマー」風
傘も差さず、薔薇の花束を抱え立ち尽くしている。
あの時の言葉が、棘のように胸に突き刺さる。
止まらない涙は、この雨と共に流れ続ける。
過去と未来の間に揺れる孤独は、この傷と共に抱きしめて。
もう貴女は、この瞳に映ることはない。
偽りの愛は、悲しみに溶けていく。
手首を流れる血は、記憶を紅く染めていく。
激しい雨は、傷ついた心を濡らし続ける。
もう何も見えない。
心の雨は永遠に上がらない。
〈一旦終わり〉
最初のコメントを投稿しよう!