13.ちゃんと、した。

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ドサッと優しく押し倒されたのはソファの上。 「莉子」 甘く呼ばれた名前にビクリと反応する。頬を撫でながら乱れた髪を梳かれ、近づく唇に無意識に目を閉じる。ちゅっというリップ音が官能を刺激し、思考を鈍らせていく。 「穂高さん、シャワーは……」 「あとで一緒にしようか」 「やっ、そうじゃ、なくてっ、んむっ」 ぱっくりと食べられた唇が舌で割られる。ぬるりと口内を蹂躙すると、唾液が混ざり合ってくちゅりと音を立てた。 「おいし、莉子」 「や、待って、穂高さん。あっ、やんっ」 「嫌だった?」 「ちがっ、……ここでするの?」 「ベッドがいい?」 背に手を添えられてゆっくりと起こされる。そのままお姫様抱っこされて寝室へ運ばれた。 ドキンドキンと激しく打つ心臓。なのに、どこか期待している部分もあり……。 何度も繰り返されるキスに、それだけで蕩けそうになる。 「あ、あの、ライトは?」 「このままの方がよく見えていいけど」 「恥ずかしいですよ」 「でも昨日は暗かったから。今日は莉子の顔をよく見たい」 「じゃあ、眼鏡だけでも外して……」 穂高さんから眼鏡を抜き取る。目が悪いんだったらきっとぼやけて見えないでしょうっていう単純な考えだったけど、眼鏡を外した穂高さんの瞳が熱を孕んでいるのがよくわかる。眼鏡越しではない彼はまた一段と色っぽく、胸がきゅーんと悲鳴をあげた。
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