13.ちゃんと、した。

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キスの雨が降る。 瞼に、頬に、首筋に……。 そのたびに身体がビクビクして甘ったるい声が出た。 ボタンが器用に外されていく。丁寧に一枚一枚剥ぎ取られ、布越しに触れられていた胸があらわになると、急に羞恥心が戻ってきた。 「ああ、すごく綺麗だよ」 「穂高さん……ひゃあんっ」 もう敏感になった頂きは、くるりと捏ねられるだけで電気が走ったみたいに身が捩れる。チロリと転がすように舐めながら揉みしだかれると、もう声が我慢できなくなってしまって、甲高い声を上げながら穂高さんにしがみついた。 「あっあっ、んくっうっ」 「気持ちいい? ここ?」 「やっ、やぁんっ」 お腹の奥の方がじわっと熱くなる。じんと痺れる感覚に、無意識に膝を擦り合わせていた。ショーツの中がしっとりと湿り気を帯びているのがわかる。懇願するように穂高さんを見れば、熱い瞳にまたじわっと下半身が疼く。 「なんて顔してるんだ。そんな瞳で俺を煽らないで」 「煽ってなんか……あっ!」 ショーツがするりと足から抜かれた。秘部に指があてがわれ、ビクリと身体が揺れる。 「もうこんなにとろとろ。わかる?」 「やだっ、言わないで」 「どうして? 恥ずかしくなんてないよ。莉子がこんなにも濡らしてくれて俺は嬉しくてたまらないよ。俺の指で感じてくれてるんだろ」 「ああっ……はあっ、あんっいやぁ、だめぇ」 指の動きが速くなるにつれて膝も腰もガクガクと震える。目の前がチカチカして、私はまた穂高さんにしがみついた。 息が荒い。ビクビクと震える私を穂高さんはしっかりと抱きしめてくれて、何度も何度も身体を撫でてくれる。 「もう少し、頑張れる?」 「もう少し?」 「今日は最後までしたい」 ドラッグストアで買った避妊具(ゴム)は穂高さんの手の中。安心させるかのように、ちゃんと見せてくれる。そんなことをしなくたって、穂高さんのことを信じている。彼は真面目で誠実で、私の嫌がることは絶対しないってわかってるから。 「私も、したい……」 穂高さんは嬉しそうに口角を上げると、避妊具の四角いパッケージをピリッと破った。
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