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キスの雨が降る。
瞼に、頬に、首筋に……。
そのたびに身体がビクビクして甘ったるい声が出た。
ボタンが器用に外されていく。丁寧に一枚一枚剥ぎ取られ、布越しに触れられていた胸があらわになると、急に羞恥心が戻ってきた。
「ああ、すごく綺麗だよ」
「穂高さん……ひゃあんっ」
もう敏感になった頂きは、くるりと捏ねられるだけで電気が走ったみたいに身が捩れる。チロリと転がすように舐めながら揉みしだかれると、もう声が我慢できなくなってしまって、甲高い声を上げながら穂高さんにしがみついた。
「あっあっ、んくっうっ」
「気持ちいい? ここ?」
「やっ、やぁんっ」
お腹の奥の方がじわっと熱くなる。じんと痺れる感覚に、無意識に膝を擦り合わせていた。ショーツの中がしっとりと湿り気を帯びているのがわかる。懇願するように穂高さんを見れば、熱い瞳にまたじわっと下半身が疼く。
「なんて顔してるんだ。そんな瞳で俺を煽らないで」
「煽ってなんか……あっ!」
ショーツがするりと足から抜かれた。秘部に指があてがわれ、ビクリと身体が揺れる。
「もうこんなにとろとろ。わかる?」
「やだっ、言わないで」
「どうして? 恥ずかしくなんてないよ。莉子がこんなにも濡らしてくれて俺は嬉しくてたまらないよ。俺の指で感じてくれてるんだろ」
「ああっ……はあっ、あんっいやぁ、だめぇ」
指の動きが速くなるにつれて膝も腰もガクガクと震える。目の前がチカチカして、私はまた穂高さんにしがみついた。
息が荒い。ビクビクと震える私を穂高さんはしっかりと抱きしめてくれて、何度も何度も身体を撫でてくれる。
「もう少し、頑張れる?」
「もう少し?」
「今日は最後までしたい」
ドラッグストアで買った避妊具は穂高さんの手の中。安心させるかのように、ちゃんと見せてくれる。そんなことをしなくたって、穂高さんのことを信じている。彼は真面目で誠実で、私の嫌がることは絶対しないってわかってるから。
「私も、したい……」
穂高さんは嬉しそうに口角を上げると、避妊具の四角いパッケージをピリッと破った。
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