☆出会い

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「僕、身寄りがないんです」 城がなくなり身寄りがなくなった。 王女にとってあながち嘘ではない。 「そっか。 辛いこと話させてごめんね」 ダークな面にふれてしまったと女性は後悔した。 「大丈夫です。 謝らないで下さい……」 気遣う女性に王女は申し訳なくなった。 「暗い顔しないで。 行こう、ね?」 暗い表情を浮かべる王女を女性は励ましているようだ。 「はい!」 女性の優しさにどことなく王女は懐かしさを感じていた。 *** 「号外~ 号外~」 暫く歩くと情報屋が号外新聞を配っていた。 「あら? 何かしら? え?」 新聞を受け取り内容を見て女性は小刻みに震えだした。 「どうしたんですか?」 小刻みに震える女性を王女はじっと見る。 「王国が襲撃にあったって。 お城は壊滅しちゃったみたい」 悔しそうに女性は新聞をぐしゃりと握り潰した。
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