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「壊滅……」
先ほどの惨劇が王女の脳裏を過る。
「こりゃ、国が荒れるわね」
ボソリと女性は呟いた。
「………………。
(お父様……みんな……)」
女性の言葉に王女は困惑し悲しげな表情を浮かべる。
「ねぇ、あなたって城下町の人?」
悲しげな表情を浮かべる王女を見て女性は尋ねた。
「え?」
女性の質問に王女はドキッとした。
「身なりがきれいだから。
私らとは違うみたい」
男の格好をしているがどことなく気品のある王女を女性は不思議に思っていた。
「……違いますよ」
少し間をおき王女は否定した。
「そっか。
(王女に似てる気がしたんだけど……。
私と一緒に物理転送でこの地に飛ばされた可能性高いね。
一刻も早く見つけなきゃ。
どうか……どうかご無事でいてください……)」
女性は王女をチラッと見て先にすすんだ。
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