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「んだよ。
……って、貴女はギルドマスター!」
女性の顔を見て男は驚き、思わず一歩後退してしまった。
「気付くの遅いわよ」
女性……ギルドマスターは深いため息をついた。
「ギルドマスター?」
意味がわからず王女は聞き返す。
「ギルドの頂点に立つ人だよ。
てか、その格好で来たのか?」
男は改めて王女の格好を見てドキッとした。
自分で服をわたしたことを少し後悔した。
「僕はこの格好がいいんです」
そう言って王女は自分の服の裾を引っ張った。
「なんだ、仕事探すのか?」
受付に向かおうとする王女を男はひき止めた。
「身寄りがない僕は働かないと生きる術がありませんから……。
(ホントは情報収集のためなんて言えないわよ)」
気難しい顔をして王女は答える。
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