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「うぐっ!」
再度首を絞められるなんて思ってなかった男はまた小さく呻いた。
「す、すみません」
王女は慌てて手を離し謝った。
「一々、怖いな。
首絞めやめぃ」
二回目の首絞めに男は少しびびっている。
完全にデジャブである。
「僕の性別……」
王女は上目遣いで男を見る。
「わかったよ。
だからわざわざ変装して僕って言ってたのか……」
腕組みをして男は何か考え込んでいる。
「すみません」
考え込む男を見て王女は気まずそうに謝った。
「……謝ることはないさ。
まあ、ここでの身分なんて正直どうでもいいからな。
仕事さえすればいいしな」
そう言って男は王女の頭を優しく撫でた。
「それは私の言う事……」
仕事をとられ受付の男は不機嫌そうにしている。
「あ、わりぃ」
またもや男は受付の男に平謝りした。
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