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「なぁ、知ってるか?
伝説の祠の話」
困った顔をしている王女を見て男は急に話し出す。
「祠!?」
男の言葉に王女は思わず声が大きくなる。
「まぁ、これはあくまでも冒険者の間で言われてる話だが……。
どんな願いもたった1つだけ叶えてくれるらしい」
驚いている王女に男は説明する。
「どんな願いも……ですか?
(そんな都合がいい事あるのかしら……)」
王女は男の言葉に疑問を抱く。
「ああ。
けど、その祠は何処にあるかわからない。
祠で願いを叶えた者もいないらしい。
だからこれは誰かのでっち上げ……夢物語じゃないかと言われてるんだ」
王女の顔を見ながら男は話を続ける。
その横で受付の男が『説明役をとらないで』と言わんばかりガン見している。
「そうなんですね」
受付の男の視線を気にしつつ王女は話を聞いている。
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