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「………………」
無言で考え込む王女。
「探す宛あるのか?」
見かねた男は心配そうに声をかける。
「いいえ」
王女は首を横にふり困った顔をしている。
「じゃあ、俺とパーティー組まないか?」
右手の人差し指を立て男は提案する。
「パーティー?
(舞踏会のことかしら?)」
どうやら王女は男の言う『パーティー』とは別の『パーティー』を想像しているようだ。
「んんん」
受付の男はわざと咳払いをして男を見る。
「わかってるって!
はい、どうぞ」
受付の男の言いたいことを察した男は場を譲る。
「パーティーとはグループの事をさします。
ギルドでは複数人でも任務は可能です。
任務によってはパーティーNG、ソロNGなどありますので気を付けてください」
「(あたしは外の世界を知らない。
情報を得るにはパーティーの方が得策かな)」
暫し考え込む王女。
「嫌なら無理にとは言わない」
王女の顔色を伺って男は返事を待つ。
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