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「…………。
(やはりあなたは王女なのでは……)」
アレスの見解を聞いてギルドマスターは複雑な表情を浮かべる。
「ギルマス?」
アレスはギルドマスターをじっと見ている。
「変なこと聞いて悪かったわね」
アレスの視線を気にしつつギルドマスターは謝った。
「ギルマス、貴女は何かを知っているのでは?」
いつものギルドマスターとは違う事でアレスは何かを察知したようだ。
「……知っていても話す義理はない。
ギルドはそんなもんでしょ?」
キリッとした顔でギルドマスターは言う。
「そうですね。
野暮なこと聞いてすみません」
アレスはギルドマスターに謝った。
そしてギルドの倫理を無視してしまった事を恥じた。
「(クラシーヴィ王女、無事でいて下さい……)」
アレスに悟られないようにギルドマスターは心の中でそっと祈った。
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