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「お父様!
もういいわ!
これ以上国民が傷つくのは得策じゃないわ!」
王の前に王女は飛び出す。
セミロングの綺麗な金髪と同じ金色の瞳が印象的な小柄な王女はドレスがボロボロになっていた。
「さすが賢い天使様だ」
前に出てきた王女に黒いローブの男は手を伸ばした。
「天使?
ふざけるな!
裏切り者!」
王女は黒いローブの男の手を払いのける。
手を払いのけられた黒いローブの男は素早く王女の後ろに周り王女を捕らえた。
「……いいかい。
何があっても生き抜くんだ。
我々のためにも……」
王は黒いローブの男を睨み付けながら言う。
「何言ってるの!」
黒いローブの男から逃れようと王女は踠いている。
しかし黒いローブの男の力は強く抗っても逃げれない。
「悪あがきか?」
黒いローブの男は王を嘲笑う。
「いいかい。
生き延びたら祠を目指せ」
王は真剣な眼差しで王女を見ている。
「え?!」
意味がわからず、王女は目を見開いた。
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