☆プロローグ

5/5

3人が本棚に入れています
本棚に追加
/47ページ
「王女、ごめん!」 王女に謝ると女剣士は素早く移動し、黒いローブの男を突飛ばし王女を抱えた。 「離して!」 力強く抱えられた王女は踠く。 ……が、女剣士は手を緩めない。 「物理転送!」 何と王は王女に向かって魔法を放った。 「きゃっ!」 王女は短い悲鳴と共に光の中に消えていってしまった。 「……元気でな」 力を使い果たしたのか王は膝から崩れ落ちた。 「くそ! やられた。 さすが大魔導師。 この国を統制しているだけあるな。 しかし、お前の判断はミスだ。 この国は終わりだ!」 あっという間の出来事に驚きながらも黒いローブの男は念唱をしている。 「かかってこい!」 王は最後の力を振り絞り立ち上がる。 「サンダーウォール!」 黒いローブの男の手から雷の渦が王に向かって放たれた。 「メテオフォーム!」 黒いローブの男とほぼ同時に王は業火を放った。 「何!? メテオが使えたのか! まだそんな力が残っていたのか! ぐはっ!」 王の業火は全てを丸飲みにした。 そして……。 城は見るも無惨に焼けてしまった。 城は……廃墟と化した。
/47ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加