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「……そういう問題じゃない気もするけど。
無謀だわ。
見ず知らずの他人置き去りにするなんて……。
しかしぎるどって何かしら?」
そう言って王女は出してもらった服に着替えた。
「服……調度いいわ。
ドレスだと身分ばれるし。
変装に調度いいわね」
男物の服ではあったが昔男が来ていたであろうあの男に対しては小さいのではなかろうかというサイズであったが、王女には丁度良かった。
いてもたってもいられなくなった王女は鍵を閉め家の外に出た。
***
行く宛のない王女は、一先ず道なりに歩いた。
王女の身なりに行き交う人々が振り返る。
男の服が妙に似合い可愛らしさを醸し出していた。
暫く歩くと色んな店が立ち並び、人が沢山いる賑やかな場所へと辿り着いた。
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