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初めまして。
きっとあなたは私のことを知らないでしょう。
あなたは私のことを知らない様子でしたからね。
10年前、私はあなたと出会いました。
高校生でしたね。
私はその頃からあなたが好きでした。
あなたのふわっとした雰囲気。
通りすがりの花の香り。
遠くを見つめる横顔。
どれもが一枚の絵画のようで、
全て切り取っておきたいほどでした。
そして、約ひと月前。
引っ越してきたこのまちであなたと再会しました。
これを神のお告げと言わずなんと言うでしょうか。
さて、はじめに言った言葉を訂正しましょうか。
あなたは私のことを知っていますね?
ええ、そうです。
一昨日のことです。
なぜ、私を見て逃げたのですか?
でも、大丈夫です。私はどこまでも追いかけます。
最後に、私と結ばれた暁のことをお話ししましょう。
私はあなたのことを何よりも大切にしますよ。
鳥籠に入れていつまでも。
それではお返事お待ちしております。
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