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仕事の
手を止めて
主任のことを見ていると
先輩の花田さんがそう茶化してきた。
「あら、違うの?」
「違いますよ。たしかに、主任はかっこいいですけど、雲の上の人ですよ?私なんかが主任に相手にされるわけないですよ」
「そんなのわかんないわよ〜?」
「花田さん知らないんですか?主任、告白されても今は仕事が恋人だからって誰とも付き合わないような真面目な仕事人ですよ?……いやいや、ないない、ありえないですよ」
まるで
自分にでも
言い聞かせるかのように
そう言いながら
止めていた手を動かし仕事を再開する。
「じゃあ、仮に主任から告白されたらどうするの?」
「どうするって……」
主任は
憧れであって
私にとっては恋とか
そういう対象ではない、はずで……
「……あ、私、総務部に領収書提出するの忘れてたので、行ってきますね」
「あ、逃げた……。いやいや、あの視線は間違いなく恋でしょ。」
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