3/12
前へ
/118ページ
次へ
主任って仕事柄 自分の仕事以外にも 雑務や部下の育成など色々あり いちいち感情を抑えたりするのが面倒になり 気づけば どんな時でも笑顔で 対応できるようになり "仏の篠田"と呼ばれていて そんな俺の 作られた笑顔に気づいたのが蜜羽で そこから彼女を好きになるのにそう時間はかからなかった。 俺は 社内恋愛否定派で どんなに美人に告白されても頑なに 断り続けていたのに気づいた時には彼女に惚れていた。 自分の 固定概念を いとも 簡単に変えてしまうような そんな蜜羽の存在は今までひたすらに 仕事しかしていなかった俺に色々な体験をさせてくれる。 「え、弁当?」 彼女は 可愛らしい柄の布に包まれた お弁当を恥ずかしそうに俺へと差し出した。 「……よかったら、食べてください」 「ありがとう、嬉しいよ。」 そう言えば 彼女の表情はまるで 花が咲いたように一気に笑顔へと変わった。 .
/118ページ

最初のコメントを投稿しよう!

423人が本棚に入れています
本棚に追加