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「そうだよ、嫉妬だよ」 「っ!?」 声に 出ていたのか 咄嗟に口を 手で覆うけれど時すでに遅し。 私の心の声は どうやら主任へと聞こえてしまっていた。 「……俺は頼りない?」 「ち、違います!」 「じゃあ、なんで俺を頼らなかった?」 「……前回、私が出した企画が部長賞に選ばれたのご存知ですよね?」 「ああ、俺も推薦したからな」 自分が 1からひとりで 企画、構成をした 企画が初めて部長賞に選ばれた。 そのまま 審査へと進めば 役職とか勤務歴関係なくして 企画を実現できる チャンスがウチの会社にはあって 毎年 エントリーはするけれど 最初の段階で落選していたからこそ 初めての部長賞を受賞することができてすごく嬉しかった。 残念ながら私の企画が その先に進むことはできなかったけれど それでもそのおかげで少し自分に自信が持てた気がしてた。 「……言われたんです。主任の彼女だからどうせコネで受賞したんだろって」 「は?ふざけんな。俺は私的な感情は一切なく純粋にお前の企画が良かったから推薦しただけだ」 「……私はわかってます。でも、周りから見たらそう見えるんだなって思って」 .
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