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「ここが喫茶Rollin…」
藁にもすがる思いでとやって来たけれど、意外とオシャレな外観だ。落ち着いた街並みの雰囲気によくあった、シックで少しこじんまりとした印象も受ける。
意を決して扉を開けるとチリンと軽快な音が鳴った。
「いらっしゃいませ。良ければカウンターへどうぞ」
店員はここのマスターらしき人1人しか見当たらない。もしかすると個人経営なのかもしれない。
歳は30代くらいだろうか、少し長めの暗い髪を後ろでひとつにまとめている。喫茶店のマスターというよりはモデルのような風貌だ。
「ご注文はお決まりですか?」
「…カフェラテのコーヒーとミルク抜きで」
「……かしこまりました。少々お待ちください。」
こんな変な注文で本当に探しているものは見つかるのだろうか…と少し遠い目をしていたら、
「お待たせいたしました。こちらへどうぞ」
と、裏のスペースに招かれた。
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