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眠っている私の上に
薄汚れた雪だるまが覆い被さって来ようとしている
大きな枕を持って
それは限り無く人の形をしているのだけれども
輪郭はぼんやりと闇に滲んでいる
まるで亡霊のように
けれど顔も無いその雪だるまからは
悪意と殺意だけはしっかりと伝わってくる
<私には分かる>
<だってその汚れた雪だるまは>
<母と姉が作った物だから>
そしてそれは
手に持った大きな枕を
眠っている私の顔に押し付けようとする
<目を閉じていても見える>
<その枕が>
<憎悪でパンパンに膨れ上がっているのが>
私は
眠っている頭を必死に振りかぶる
その憎悪は
そっくりそのまま あなた達に―
私はずっと軽蔑していたの
欲望や感情の赴くままに
私を汚すあなた達を
そして今も
私が薬で眠っているのをいい事に
私を窒息死させようとする
馬鹿で卑怯なあなた達を
でももう思い通りにはさせない
だって
これは私の夢の中なのだから
私は薬の効果など振り切って目覚める
そしてお前達は溶けて失くなる
薄汚いお前達は
薄汚い泥水に戻る
それだけだ
<無断転載・複写等禁止>
悪夢(半覚醒状態で見えたもの)を基にした詩。
書いた日付けが記載してないけど、おそらく23年1~2月頃かと。
先月も、包丁を持った母親が私を殺そうとしている夢を見た。
絶縁状態なのに、夢にまで私を殺しに来ないでほしい。
家族が出て来るのは決まって悪夢。
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