夢の代償

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体の自由を失っても楽曲制作への意欲が消えることはなく逆に『深みのある楽曲』を作れるようになり、年齢や性別問わず『感動した』『聴くと涙が止まらない』と評される事が増えた。その結果私は事故前より忙しくなり『あの女性の事』を忘れかけていた。 そんなある日楽曲が出来あがりスタジオで何気なく口ずさむと周りのスタッフがざわめきはじめた…。 私は意味がわからずにいたがプロデューサーに促されもう一度歌うとプロデューサーが『これは実和子さんが歌うべきだ』と録音した歌を聴かせてくれた。 …え?これが私の歌声? 美しいけど少しだけ悲しげな胸を締めつけられる声…。 それからボイストレーニングを重ね『覆面シンガーソングライター Miwako』としてデビューが決まった…。
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