60人が本棚に入れています
本棚に追加
/43ページ
ロビーまで行くと、御堂さんが立っているのがすぐにわかった。
ふたりで並んで立っているとても目立つ。
ふたりの目の前まで行った時に、香雅里さんのスマホに電話がかかってきた。
香雅里さんが「はぁ」とため息をつきながらその場から離れたので、柊真さんにお礼を言った。
「香雅里さんから聞きました。わたしのことIKEDAの上の人にかけあってくださって。ありがとうございます」
柊真さんは黙ってそれを聞いていた。
「この間から、いろいろ恥ずかしいところをお見せしてしまって、ご迷惑をかけてばかりで、申し訳ありません。でも、おかげで元気をいただきました」
「良かったね」
柊真さんが笑ってくれて、わたしも笑い返した。
その時香雅里さんが戻って来て、わたしに抱きついて来た。
「花蓮ちゃん、また遊ぼうね」
「はい、ぜひ」
最初のコメントを投稿しよう!