香雅里さんの気持ち

3/4

60人が本棚に入れています
本棚に追加
/43ページ
ロビーまで行くと、御堂さんが立っているのがすぐにわかった。 ふたりで並んで立っているとても目立つ。 ふたりの目の前まで行った時に、香雅里さんのスマホに電話がかかってきた。 香雅里さんが「はぁ」とため息をつきながらその場から離れたので、柊真さんにお礼を言った。 「香雅里さんから聞きました。わたしのことIKEDAの上の人にかけあってくださって。ありがとうございます」 柊真さんは黙ってそれを聞いていた。 「この間から、いろいろ恥ずかしいところをお見せしてしまって、ご迷惑をかけてばかりで、申し訳ありません。でも、おかげで元気をいただきました」 「良かったね」 柊真さんが笑ってくれて、わたしも笑い返した。 その時香雅里さんが戻って来て、わたしに抱きついて来た。 「花蓮ちゃん、また遊ぼうね」 「はい、ぜひ」
/43ページ

最初のコメントを投稿しよう!

60人が本棚に入れています
本棚に追加