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村へは例の飴玉が降る時間、午後の17時近くに着いた。
そして車を村の公民館の駐車場に停めて、僕たちは公園へと案内された。
高台にあって、ブランコとベンチだけだったけど、見晴らしがよくて
爽快な場所だった。
「落合さんですね。遠路はるばる、ようこそ。
初めまして、村長の村正達樹(むらまさ たつき)です」
村長と呼ぶには若く感じられる、40代くらいのイケオジだった。
霊感は無いらしく、僕には無反応だ。
「初めまして落合です。お役に立てるかどうかわかりませんが」
「いえ役立ってもらわないと」
落合さんの言葉に食い気味に言ってきた伊崎さんは、笑顔が固まっていた。
何かしらを察知した落合さんが動こうとしたとき、伊崎さんに後ろから
両肩を掴まれた。
「もうすぐ飴玉が降ってきます。ゲートが開くんです」
「へえ、ゲートなんだ?」
伊崎さん対しては、落合さんは落ち着いた対処だった。
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